温暖少雨の瀬戸内沿岸は、古くから塩づくりに最適な場所としていくつもの塩田がありました。宇多津のから坂出にかけての浜も、その一つ。かつては塩の生産量日本一を誇るほど広大な塩田は今はありませんが、「約230年にわたって町を支えてきた塩づくりの歴史を後世に伝えたい」という町民の願いが結び、1988年に塩田が復元されました。
復元塩田があるのは、臨海公園の「うたづ海ホタル」。芝生広場や遊具の他、カフェレストランや宇多津町の特産品の販売コーナーもあります。その一角に整備された復元塩田は、江戸時代から1950年頃まで主流だった入浜式。ここでつくられた塩は販売もされており、塩を使った「塩キャラメル」などは宇多津のお土産としても人気です。
さらにこちらの復元塩田では、実際に塩づくりを体験することができます。
やってみると、想像以上に体力勝負。
砂に何度も海水をかけ、塩分濃度を高めて抽出し、さらに釜で炊き続ける…。「塩づくりは重労働」と身をもって知ると、試食の塩にもより一層おいしさを感じます。