歩いて知る、宇多津の多彩な魅力
本州からの玄関口となっている宇多津町は、四国水族館などの観光スポットや青ノ山などの自然が豊かな町です。中世以降、港町として栄え、「郷照寺」や「宇夫階神社」など由緒ある寺社や日本家屋が建ち並び、明治から昭和の佇まいが今なお残っています。
そんな宇多津を拠点に活動するウォーキングサークル「ぷらっと讃岐」。宇多津を中心に中讃エリアのフィールド(野外)を歩いて、心も体も健康になるためのウォーキング活動を実施しています。
このサークルでは宇多津とその周辺エリアを楽しく歩きながら、歴史や文化・雰囲気を知り、地域の魅力を発見してもらうことを目的としています。地元発見、健康づくり、お友達作りを目的とした方向けの「中讃エリアウォーキングツアー(WT)」と、「宇多津 古街の家」に宿泊した方向けの「宇多津の魅力発見ウォーキングツアー(WT)」の2プログラムを用意。中讃エリアWTは月に1~2回実施しており、宇多津の魅力WTでは、宇多津エリアの3種類のコースから、参加者の都合に合わせて選んでいただき実施するスタイルとなっています。
自然豊かな宇多津の風景
このウォーキングサークルを主宰するのは、株式会社アルペジオの代表である井村さん。年々少しずつ数を減らしている町家を見て、「古くから連綿と続く豊かな歴史文化と自然、そして町内に流れる穏やかな雰囲気が、後世へ受け継がれていってほしい。広く世の中に知られてほしい」と考えています。
株式会社アルペジオの代表 井村さん。 趣味は旅行と山登り。
東京都八王子市出身の井村さんは、学生時代にバックパッカーとして海外を飛び回っていたほどの旅行好き。旅行とともに自然に触れ合える山登りにもハマっていたのだそうです。どちらもその土地の自然、人や歴史、文物に触れることが楽しく、その感動を人に伝えたいと考え、始めたのがウォーキングサークルの立ち上げでした。
2010年に仕事の関係で香川に移り住んだ井村さんは、豊かな自然と古き良き町に惹かれ、2020年春に念願の宇多津に引っ越しました。その時に「古街エリアの魅力が十分理解されず、活用されないまま廃れていく」のをもどかしく思い、街の魅力を少しでも知ってもらいたいと思ったのがきっかけで、ウォーキングサークルを主宰する事にしました。
どこまでも歩きたくなるような気持ち良さを感じられる畦道
井村さんがコース作りの際に意識しているのは、単純に「自分が行って楽しいところ」であること。自然を感じることができる気持ちの良い場所や、地域の歴史や由来、伝承を伝えた時に、驚いてもらえることが嬉しいそう。そんな井村さんの細やかな気遣いが見られるプログラムは、気軽に参加できることが一番の特徴。都合がつく人、興味がある人が集まって行く、という緩やかな雰囲気で、多いときには40人ほど参加者がいたことも。繋がりのできた全ての人たちとの絆を大切にしながら、「楽しく幸せな時を過ごせる場にしたい」という井村さんの想いが詰まっています。井村さんのガイドで歩けば、きっと新たな発見や出会いがあるはずです。
夜の映えスポット:新町橋付近
そんな井村さんのおすすめスポットは、青ノ山頂上展望台から見る瀬戸内海。ここからは標高224mの山頂から遠くまで広がる水平線や、瀬戸内海に浮かぶ島々を見渡すことができます。春には頂上ひろばの桜が咲き誇り、見事な桜景色を見ることができます。秋には萩の花が目を楽しませてくれます。ウォーキングサークルでは、宇多津だけでなく、中讃エリアのおすすめスポットも堪能することができます。
「宇多津、そして讃岐の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい」と語る井村さん。寿美久満さんの隣の土地を取得していて、将来的にはそこを宇多津の自然や、古街の魅力を気に入ってくれる人たちが集える場所にしたいと計画中。そしていずれはここを拠点に、ウォーキング活動も拡大していきたいと考えています。井村さんの活動はこれからもどんどん広がっていきます。